ゲーム(主にRPG)におけるスキル(値)制とレベル制の違い(2)

前回記事はコチラ>http://d.hatena.ne.jp/yu_usami/20060326


前回は前振りのみだったので、今回はいきなり核心を突こうかと思います。




レベル制であれ、スキル制であれ、それが表現するのは『キャラクターの強さ』です。(強さ、と言っても一元的なモノではないですが)
そのどちらも、プレイヤーがゲームをプレイすることで、成長させることが出来ます。
イキナリ極論ですが、レベル制にしろ、スキル制にしろ、『成長』という観点から見ると、そのゲーム性は全く代わることがありません。


つまり、レベル制、及びスキル制を導入したゲームとは、
『キャラクターを成長させるゲーム』
だと言い換えてもいいでしょう。(もちろん、ただの一要素に過ぎないわけですけど)


…と、ココで終わってしまうとタイトルに偽りアリ、になってしまいそうなので、『キャラクターを成長させるゲーム(=育成ゲーム)』という視点で、レベル制とスキル制を大まかに分析します。


レベル制の育成ゲームは成長過程が一元的です。
なぜなら、経験値を蓄積することでレベルが上昇する、という成長パターン以外に成長するべき要素が少ないからです。(実際には、装備品を金銭で購入したり、魔法などの概念を取り入れたり、レベル自身をカテゴリー分けし、それらごとに経験値を蓄積するような方式もありますが今回はあえて無視します)
一元的であるがゆえに、そのゲーム性は極めて単純で理解しやすいものになっています。これが、レベル制の最大のメリットと言えるでしょう。


スキル制の育成ゲームは事情がやや複雑です。
各々のスキルを上昇させる条件が各スキルごとに違う(ことが多い)ので、システムが複雑になりやすい傾向にあります。しかも、一つのスキルを上げたからといって、必ずしも強くなるとは限らないことが多いです。一つの目的のタメに、複数のスキルを必要とするケースが多いからです。
例えば、近接戦闘を得意とする戦士に必要なスキルが、武器/防御/回避の3つのスキルが必要だ、というような具合です(もちろん、ゲームによってはもっと複雑なケースもあると思いますし、逆に単純なケースも考えられます)


大雑把に言ってしまうと、レベル制はそのゲームの目的を達成する為の道が一本でわかりやすい、スキル制は目的達成までに、複数の道を行かなければならない、という所でしょうか?
ただ、そのどちらも『キャラクターを成長させる』という目的においては同一です。




最終的に何が言いたいのか、と言うと。


『成長させることしか出来ないゲームは、レベル制だろうがスキル制だろうが、変わることは無い。ただし、その育成過程を楽しむことができれば、どちらのタイプのゲームも楽しめる』ということです。




さて、もし機会があれば、今度はRPGに視点を絞って何か書いてみようと思います。御清聴(読)、ありがとう御座いました。