ゲーム(主にRPG)におけるスキル(値)制とレベル制の違い(1)

まあ、なんというか、せっかく自分で辿り着いた(であろう)答えを残しておかないのは勿体無い、と思ったので。


ゲームにおいて、プレイヤーの分身であるキャラクターの能力を表現するタメに、様々な手段が使われるわけですが、主にRPGにおいてはレベルによる表現方法か、スキルによる表現方法があると思います。(まあ、他にも能力値とかヒットポイントとかいろいろあるんだけど、それらはあえて無視する方針で)
RPGにおいては、『成長』という要素が不可欠です。
なぜならRPGロールプレイングゲーム(役割を演じるゲーム)とは、『キャラクター(=人物)を演じるゲーム』であり、人物を描く物語の、もっとも共感する要因が『成長』だからです。これを使わない手はありません。


さて、ゲームにおいて『成長』を表現する方法は大きく分けて二つあると思いますが、一つは『プレイヤーの経験による成長』。もう一つが『キャラクター能力の増加する要素』です。


『プレイヤーの経験による成長』とは、例えば『○●ゼリーという敵は、剣による攻撃ではダメージを与えにくいが、魔法によるダメージは与えやすい』などのような要素です。これは言い換えると『知識』でもあります。ゲームプレイの経験により(むろん、攻略本などの外部要因もあるけれど)知識を蓄えていくことでより強くなる、という発想です。
プレイヤーの操作の複雑度が高いゲーム(=アクション性が強いゲームであることが多いが、そうでない場合もある)ほど、こういうデザインをしやすい傾向にあります。
プレイヤーの操作が『たたかう』と『にげる』のコマンド2つしか存在しないゲームでは、このような仕組みを作ることが出来ないからです。(個人的にはこれを『操作の自由度』と呼んでるんだけど、今回の話にはあまり関係が無いので割愛)


『キャラクターの能力を増加する要素』とは、実は様々な方法があります。
一つはアイテムと呼ばれるもの。使用すれば一時的に能力値を上げる、装備すれば恒久的に能力値を上げる、など実装方法は様々なれど、アイテムという枠で見れば、同じものです。
もう一つがキャラクターの強さの度合いを示す基準値、及びその成長度を示す値…すなわち、今回の議題である『レベル』や『スキル値』です。




まず、レベル制の特徴を洗い出して見ましょう。なるだけオーソドックスなタイプのレベル制のゲームについて。

  • 戦闘などのゲームを続けていくことで『経験値』を蓄積していく。
  • 経験値が一定以上に達すると、レベルが上昇する。
  • レベルの上昇に応じて、能力値の増加、新たな魔法(魔法じゃなくても特技とかそういう言われ方をする場合もあり)の取得などができる。
  • 一度上がったレベルは、基本的には下がらないことが多い。
  • レベル制のゲームでは、キャラクターの役割が職業(クラス)などで定義されていることが多い。
  • 例え剣ばかり振ってレベルが上がったとしても、レベルが上がればヒットポイントは増加するし、能力値は急に上昇する。
  • 経験値が0%でも、99%でも、その能力値に変化は無い(ことが多い)。


続いて、スキル制の特徴を。

  • 関連した行動の成功率や効果値がスキル値の応じて変化する。スキル値が高いほど、成功しやすく、効果が高いのが一般的。
  • 各スキル値ごとに上昇用のパラメータ(経験値のようなもの)を持つものや、上昇判定をその都度行うもの、もしくはスキルポイントを取得した後に、それを配分することで、スキル値が上昇する。
  • 多種多様なスキルがあるほど、個々のスキルの効果は小さくなる。
  • (逆説的ではあるが)キャラクターの役割を定義するため、スキルの取得にはある程度の制限があることが多い。例えば職業(クラス)を定義して、取得できるスキルを制限したり、スキル値の合計の値を制限したり、など。


…長くなりそうなので、今回はココまで。
次、いつ書くのか疑問ですがw