群れを成す意味

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うさだblog様 2005-03-06 14:00:59 - DAoC 日記らしい日記 3.1]


MMORPGにおいて、たいてい登場する「ギルド」という組織の問題について。
リンク先の「うさだblog」様が抱いた葛藤(に似て異なるもの)を、自分も経験したことがある。3年前、リネージュをやっていたときだ。


DAoCのシステムうんぬんに関しては、自分はやったことが無いので割愛するが、リネージュにおいても「レベル帯によるプレイヤーの選別」は存在する。レベル50以上とそれ以下のプレイヤーとの格差はとてつもなく大きく、その溝は恐らく埋めることは出来ない。
「共に遊びたい仲間」が「レベルを上げる」ことを目的で遊びたいとする。
その相手がレベル50以上で、自分がレベル50以下なら、もうその目的についていくことは出来ず、「レベル50以上の人がガマンをする」か、「レベル50以下の人が諦めるか」のいずれかの選択肢しか存在しない。このどちらも「共に遊ぶ」という目的遂行は難しい。そしてリネージュ(というかMMORPG全般)は、「レベルを上げる」以外に「他者を必要とする」遊び要素が致命的に少ない、という欠陥を抱える。*1
そしてそれは、同じ血盟の内部でも当然のように発生する。
同じレベル帯の仲間がいなければ、その血盟に所属する意味は少ない。


ROやリネージュ2、FF11でも同様。取得経験値効率を「同一レベル帯」で縛ったゲームは、大抵この矛盾に陥る。*2


つまり「ギルドシステム」というのはコミュニケーションツールとしての機能以外の要素としては「ゲームとしての意味は薄い」システムなのだ。
にも関わらず、この要素が無いMMORPGはほとんど存在しない。「ゲーム」としては「不要なモノ」であるにも関わらず。*3


自分は別にコミュニケーションを否定してるのではなく、むしろその部分があるから、ネットゲームをやっているのである。ただ、その「コミュニケーション」が、システム設計上、引き裂かれるのが問題だと考えている。


ゲームとして「群れを成す」ことに意味を持たせることは否定しない。ただ、ほとんどのゲームがそれに失敗しているだけに過ぎない。

*1:「戦争があるじゃないか」と言う人もいるかもしれないが、「戦争で使える駒」になるまで、ある程度のレベリングは必要である

*2:FF11はJobシステムのお陰で、相手のレベルに即したJobを選べる、という選択肢を持っているが、これにしても限界がある。取得する意味が無いサポJobのレベル上げに時間を費やすことは「上位者がガマンする」という行為に等しい

*3:ギルド戦や、ギルド所有の倉庫や家があるゲームなど、ゲームシステムに少なからず関わりがあるゲームは当然存在する。が、そんなものはオマケ要素であり「道楽」の一部に過ぎない。「レベリング」を主目的としたゲームが「家」や「倉庫」を持ってメリットがあるのだとしたら、それが無いプレイヤーは恐ろしく不利益を被ることになり、ゲームバランスの崩壊に繋がる。結果、オマケ要素にせざるを得ない。リネージュの城の税収、ROのギルド砦ダンジョンも同様であり、ギルドメンバー全員にその利益を分配、城や砦の維持費用を考えれば、それほど大きなメリットでは無い